電解水の取説コラム

農業分野での電解水

2020年08月03日

様々な分野で活用されてきた「電解水」中でも長年使用している分野が「農業・畜産」の分野です。

農業の分野では2014年3月28日に酸性電解水(電解次亜塩素酸水)が特定農薬(※1)に指定されきゅうりやトマトのうどんこ病の防除に効果があるとされ

特定農薬に指定され、さらにはその3年後の2017年3月27日には電解次亜塩素酸水(塩化カリウムでの分解)は「有機JAS」(※2)の特定農薬にも指定されました!
(注:収穫後の殺菌に使用した場合は有機JAS認証が取得できません)

※1 「特定農薬(特定防除資材)」とは、農薬取締法第2条第1項において、「その原材料に照らし農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬」と定義されており、他の認定事例では重曹、エチレン、天敵、食酢が特定農薬に指定されています。

※2 「有機JAS」とは、「有機野菜」「有機農産物」と表示するための認定
    ・ 種蒔又は植付する2年以上前からほ場(畑)の土に禁止された農薬や化学肥料を使用していないこと
   ・ 栽培中も禁止された農薬や化学肥料を使用していないこと
    ・使用する肥料や農薬は天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するもののみ
    ・ほ場や施設、用具などに農薬や化学肥料の飛散・混入がないこと
    ・遺伝子組換えの種を使わないこと
    ・病害虫を防除するのに農薬に頼らないこと
   など厳密に定義され、少なくとも1年に1回認定農家の調査を行うこととなっています。

上記の通り「特定農薬」に関しては農林水産省のお墨付き。有機JASの認証は厳しい条件を設けておりますが、

この条件に適用され、生育中の使用に関しては「有機JAS」規格通り有機野菜、オーガニックなどの表記ができます!

最近の風潮で新型コロナウイルスにばかりに目が向きますが元々残留性が低く、使用者にとっても従来の化学農薬(殺菌剤)使用時のような重装備が必要のない新たな防除資材として使われています。

電解次亜塩素酸水は通常電解をするのに塩化ナトリウムを使用しますが、農業用の規格では塩化カリウムを使用しての分解によるものでの適用となります。

上記のようにハウス栽培のいちごやトマトなどに使用されています。

ハウスではなく屋外での使用となると酸性電解水(電解次亜塩素酸水)の性質上少し効力自体は落ちてしまう可能性もありますが

様々な試験結果からも週2~3回噴霧と通常の化学農薬よりも少し手間はかかりますが安心・安全なものづくりを考えれば個人的な考えではありますが、余りある恩恵かと思います。

いちごやトマトの実に掛かってしまっても大丈夫なの?

という質問がたまに挙がりますが、電解次亜塩素酸水(塩化カリウム電解)のものは浸透性がないことも結果が出ておりますのでご安心ください!

さらには、ハウス内などの空間噴霧をすることによって、浮遊菌などの低減にも期待ができ、薬害で従業員さん達の健康を損なう心配も低くお客様はもちろん従事者の方々への負担の軽減を行うことができます!

上記してはいますが、メリットを挙げると

  • 優れた殺菌力を持ち、病害菌の防除。防除効果による病害回避で作物の健全育成が可能に。
  • 有機物に触れた後効果がなくなるので従来の農薬散布時の重装備に比べ、マスク・手袋なしでOK(※長時間or皮膚の弱い方はお付けすることをおススメします。)
  • 減・無農薬栽培が出来ることにより、市場での差別化・ブランド化の推進が可能に。農薬利用の経費削減につながることも。
  • 耐性菌も発症しづらいことと、土壌汚染の心配が少ない。
  • 残留性・浸透性がないので種苗時期から収穫直前まで使用できます。
  • カビ類・糸状菌にも高い殺菌効果が認められている。
  • 最近では種子消毒・水耕栽培・収穫作物の貯蔵にも使用されつつあり、幅広い活躍が見込めます。

デメリットといえば、

  • 化学農薬よりも噴霧頻度は上がるのですこし手間がかかること(残留性がないので噴霧頻度は週2,3回、有効塩素濃度は30~50ppm)
  • phを低く設定してしまうと一部葉焼けの心配があるので(ph5付近推奨)

このように、既存の育成方法に+αの方法をとることで様々な可能性を秘めています。デメリットももちろんありますが、それに余りあるメリットを活かせると思います。

有機JASなどは農薬不使用や、生育に特に厳しい条件での審査があるものなので迷わず選んでいただける選択肢になれるかと思います。

特定の化学農薬が決まっていない作物もあるとのことですので、試しに。。。というわけではありませんが、試してみる価値がありです!!

最近の情報ではなかなか使いにくい場面が多くなっているとは思いますが、実際何年も前から農業では使われています。

育成にはもちろん、育苗や種の段階から扱われることも増えてまいりました。従業員の安全はもちろん、健康的な育成に一役買えると自負しております。

今後は「GAP」をすることにもお手伝いの範囲が広がるかと思います。
それこそ「GAP」取得のお手伝いにも電解次亜塩素酸水はお役に立てます!

今後の方針の見直しや新たな施策に対しての補助金制度も農林水産省より出ております。

ぜひ活用して新しい試みをしてみましょう!

今取り組んでいる方はもちろん、考えていらっしゃる方・まだまだ知らない方などもドンドンご連絡いただければと思います。

酸性電解水・アルカリ性電解水の可能性はまだまだ広がってきております。

今更ではなく、今だからこそ・今からこそ行うことで今後の安心安全、末永い営業につながっていきますので、

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