電解水の取説コラム

アルカリ性電解水って何?掃除への使い方や効果を徹底解説

2022年06月18日

最近では100円ショップから有名ドラッグストアでも売られている「アルカリ性電解水」とは一体どういうものなのか、実際の使用方法などわからない事が多くありませんか?

今回は、実際どのような場面で役立つものなのか、様々な商品がある中で商品ごとの違いや使用方法から使用上の注意などを分かりやすく説明いたします!

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アルカリ性電解水とは?

アルカリ性電解水とは、一般的には 「塩化ナトリウム水溶液を二室型あるいは三室型の電解槽内で電気分解することで、陰極側に生成される水」とされています。反対の陽極側は酸性電解水(次亜塩素酸水)となります。

生成される生成器やメーカー、あとは用途によってアルカリ性電解水、還元水、強還元水、アルカリイオン水などと呼称は違ってきますが、生成方法はどれも同じで上記しているように塩水を電気分解したアルカリ性の水です。

水と塩から生成されるので安心安全に使用でき、界面活性剤は入っていないのですが洗浄力があるとされています。

アルカリ性電解水の良いところ

アルカリ性電解水は水と塩という比較的安価な原材料と生成方法の手軽さから、昨今のSDGsに貢献できるとして少し前から注目されてきました!

酸性電解水とは違い、直射日光などの一部条件を避ければ安定性があるので比較的長く(2~3か月程度)は成分が飛ばずに使用できるといった点も喜ばれております。

そんな中でも特に皆様からお喜び頂けている項目を挙げていきます。

酸性の汚れに効く

汚れには酸性とアルカリ性があり、汚れと反対の性質の電解水を使うことで汚れを落としやすくできます。アルカリ性電解水の得意な汚れは酸性で油汚れ、湯あか、手あか、皮脂などに強い性質があります。

アルカリの洗浄の力は「分解・分離」の力なので、その力をフルに活かすことによって汚れを根本から引きはがし汚れを取っています。皮脂などにも強いからこそ近年ではコインランドリーの洗浄水としても活用されています。

一般家庭ですと、コンロ、レンジフードなどのレンジ回りの油汚れや、脂質、たんぱく質などの汚れの多い床、テーブルなどの拭き上げにおススメです!※対象物によって(無垢材の床など)は水シミが出来てしまう恐れもありますので注意が必要です。

除菌力も高い

洗浄力に目が向けられがちなアルカリ性電解水ですが、水素イオン指数(ph)によっては優秀な除菌力も持っております。その最低ラインがph12程度と言われております。

除菌というと酸性電解水のイメージが強いと思いますが、ph12~13程度の濃度であれば除菌力も伴った洗浄剤になりえるのがアルカリ性電解水の利点です。

しかし、通常市販品にものはph10.5~12以内の物も多いので除菌をお考えの方はph12以上の物、又は洗浄後の除菌用として酸性電解水との併用をオススメします。

安全性も高い

元々が水と塩だけでできている点や、界面活性剤なども含まれていないという特徴と有機物に触れたり空気に触れていると中性に戻っていく性質もあるので比較的、安全性は高いと言えます。

しかし業務用のアルカリ性電解水はphが12.5~13程の物が多いので絶対に安心!とは言えません。目に入れば危険ですし手の皮脂などは少量でも十分に落ちてしまいますので皮膚の弱い方は手袋をした方がいいという点は気を付けなくてはなりません。

しかし世に出回っているアルカリ性の洗剤に比べれば安全性は群を抜いていいと言えますので最低限の知識で安全で効果的に使用できるものであると思います。

他の掃除用品はどういうもの?

アルカリ性の清掃用品は世の中にかなりの数がありますが、一般用・業務用のアルカリ性電解水でも違いますし、皆さんも一度は耳にした事があると思われるセスキ水(セスキ炭酸ソーダ)、重曹などがあります。

アルカリ性電解水が有名になるまでは上記2点のアルカリ性清掃用品が主流であったと言えます。この2種類の効果や使用方法をご紹介します。

重曹とは?

食用とそれ以外で分かれていることから分かるように、重曹はph値はそれほど高くありません。基本的にはphは8.5程度なので弱いアルカリ性です。

掃除などに使用されることが多いですが、効力自体は低いph値からもわかるように弱いのですが、比較的入手が簡単なため使用される頻度は高いかと思われます。使用方法としても研磨力があるのでクレンザー等のように焦げ付きや油汚れを擦って落とすような使用方法が多いです。

または水に溶かして重曹水として着け置きや吹きかけで清掃を行います。しかし元々水に溶けにくい物質ですのでスプレー内の目詰まりや、拭き上げが甘いと吹いた跡が白く残る場合もあります。

重曹水をレンジで沸騰するくらい温めてから使うと性質が変化しph11近くなるので汚れを落としやすくはなりますが熱さと高phで扱いが難しくなるので注意が必要です。

セスキとは?

セスキ(セスキ炭酸ソーダ)はおよそph9.8前後なので重曹よりは汚れを落とす力が強いと言えます。phが0.1違うだけでも効力は段違いに変わる物なので覚えておいて損はありません。

セスキは重曹と違い水に溶けやすいのですが研磨力は無いのでクレンザーのような使い方はできません。しかし重曹よりも油分、たんぱく質に強いのでレンジ回りなどの清掃の強い味方です!

更にはそこまでキツくない血液の汚れなども落としやすくなるという効力もあるので油分・タンパク質はセスキ、それ以外は重曹という使い分けで活躍しております。

市販の掃除用品

市場には上記以外にもアルカリ性や酸性の掃除用品があります。例えば過炭酸ナトリウム(一般的に言う酸素系漂白剤)ph11~12の衣類の漂白やクリーニング、食器類の洗浄にも使えるマルチクリーナーであり、あの有名なオキシクリーンも同じく成分となっています。

掃除用というと他にも酸性になりますがクエン酸などがよく聞く部類かと思います。こちらは除菌やアルカリ性の汚れ専門なので割愛させて頂きます。

アルカリ性電解水の掃除への使い方

様々な種類のアルカリ性掃除用品ですがその使用方法などを間違えていると本来の力を発揮できず、やっぱり効かないのか。。。と思ってしまう場合が多いです。

使用方法や素材として相性の良いもの、悪いものなどをご紹介いたします!

直接吹きかけて掃除できる

アルカリ性電解水は元々が水でできているのでスプレーに入れて汚れている場所に直接吹きかけて清掃ができます。先に述べた酸性の汚れ(油汚れ・手あか・湯あか・皮脂など)が付きやすい場所に効果的です!

一度の拭き上げで落ちないような強い汚れの場合は少し多め(スプレーで1カ所10~15プッシュ)をして5分程度置き、そのあと布巾などで拭き上げをすると落ちやすくなります。

重曹などを使うと拭き残りなどがあると固形化した残留物が白く出てしまいますが、アルカリ性電解水の場合は残留物が基本的にない物なので二度拭きの手間がかかりません。

布に染みこませて掃除できる

アルカリ性電解水はあくまで水なので液だれしてほしくない場所や直接噴霧が出来ない場所にはあらかじめ濡らしておいたタオル・布巾などに直接スプレーでアルカリ性電解水を染み込ませる方法で使用できます。

生成器から出るタイプの物であればアルカリ性電解水をバケツなどに溜めてゆすぎながら使うことでスプレーで使用するよりも効果的に使用できます。電化製品にはこの方法が良いでしょう。

更にアルカリ性電解水は温めると効力が増すのでアルカリ性電解水を浸したor多めに吹きかけたタオルをラップなどで巻き、レンジで20~30秒レンジで温めてから使うとより汚れを落としやすくなります!

アルカリ性電解水で掃除できるもの

アルカリ性電解水で掃除できるものは元々が水という事もあり多岐に渡ります。拭き上げ清掃というなら通常の水よりも効果を発揮しますのでそれこそほとんどどこにでも使用可能です。

日常の様々な場面で使いやすいものですので、是非使用していただき効果を実感していただきたいです。

毎日の拭き掃除に

時に皆様におかれましてもコロナ禍になり、日々の清掃の質も一日を通しての拭き掃除の回数も増えてきているかと思います。その中でいろいろな製品・商品を使用している事かと思いますがそれを他の清掃と含めてこの一種類にすることで負担が減ります!

さらにph11~12のものを使用することで拭き掃除と同時に除菌もできます!

子供にも優しい

赤ちゃんの使用する哺乳瓶などは消毒しているけど口にくわえてしまったりするおもちゃの掃除にお悩みの方が多いというご相談をよく受けます。

そんな時にもアルカリ性電解水をぜひご使用ください!水と塩から生成された安全性の高いアルカリ性電解水は、二度拭き要らずで手間もかかりませんし、しっかりと掃除ができます!

消臭もしっかり

アルカリ性電解水は酸性の汚れである生ごみ類から出る臭いに強いんです!あくまで臭いの発生源を除去しないといけませんが、かなりのにおいの軽減が期待できます。

基本的に臭いは菌が悪さをして出していることが多くその菌を除去できれば匂いが軽減できます。なのでph11~12のアルカリ性電解水は除菌ができ同時に消臭が出来ます。

タバコなどの頑固な汚れにも

タバコのヤニ汚れは主にタバコの成分に含まれるタール呼ばれる粘着性のある植物性樹脂によるものです。これがタバコの煙に乗ってクロスなどに付着して色が変わる・匂いが付く原因になります。

アルカリ性電解水はこの頑固なヤニ汚れにも効きます!スプレーから直接噴霧はもちろん布巾に染み込ませてもキッチンペーパーに染み込ませて付け置くと汚れを分解し落としてくれます。

アルカリ性電解水が使えないもの

万能なアルカリ性電解水にも弱点はあります。それは使えない素材もあるという事です。例えば

  • 木製家具・無垢材など(水の後が残ってしまいます)
  • 動物性素材・ウール、正絹、皮革(油膜を取ってしまうため)
  • アルミニウムやアルミニウムを含む合金(錆などの原因になります)
  • 液晶画面(劣化の原因に)
  • アクリル樹脂(劣化の原因に)
  • ゴム素材(劣化の原因に)

このほかにも漆器や宝石類などもあります。汚れに強い分苦手なものもある事を覚えておきましょう!
そして使えないもののほかに効果が出にくい物もあり、それが石鹸カスや水あかのようなアルカリ性の汚れには適していませんので留意してください。

しかし使えないものもありますがそれを差し置いても使いやすさ、安全性は抜群の物がありますので基本的には万能と言っても差し支えないと思います!

アルカリ性電解水の使用上の注意

アルカリ性電解水の使いやすさ、使えないものの注意はお分かりいただけたと思いますがもちろん強い効果のある物には使用上の注意もあります。

ここでは使用上の注意をご紹介していきます。

ゴム手袋をする

アルカリ性電解水はその名の通り強いアルカリ性です。人間の皮膚はタンパク質でできているのでその為直接触れてしまうと手荒れの原因になってしまう可能性がありますので注意が必要です。

目に入らないようにする

安全性は高いと言ってもあくまで洗浄剤ではあるので目に入ってしまった場合は水道水などで目を濯がなければいけません。直接入っていないにしろアルカリ性電解水に触って濡れている手で直接目に触れないようにしましょう。

便利なアルカリ性電解水だけど毎回買うのは手間・・・

アルカリ性電解水が便利という事はここまでご覧いただいた方でしたらよくお分かりいただけたことと思います。しかし、スプレーボトルなどの少量を毎回買うのは大変、本数を買っても置く場所に困ってしまう…という悩みはつきものですよね?

そんなお悩みを解決できる製品をご紹介いたします!

大きいサイズのTECHアルカリ性電解水の紹介

「TECHアルカリ性電解水」は4.5Lの大容量でphも高くプロからご家庭まで幅広くお使いいただけます!

業務用水準のph13.2(±0.2)という濃度で充填されており、使用する汚れなどに応じて希釈をして使えるので幅広い汚れに対応できます。(10倍の希釈でphがおおよそ1.0下がります。)

TECHアルカリ性電解水は電解水メーカーが製造した製品で、洗浄・除菌・消臭・脱臭・帯電防止効果も期待ができ、様々な場面で活躍します!

事業所向け機器のご案内

想定している使用量が多い方、より専門的分野で使用する方の為に事業者向けの生成器のご紹介をします。

昨今のSDGsの流れから脱薬剤、減薬剤の動きが活発になってきています。そんな中、飲食店や社員食堂などの厨房でも同じような動きが求められてきております。

扱う製品の特性上完全に薬剤をゼロにはしにくく、スペースも限られている為生成器導入が見送られてしまう環境であると思います。そこでオススメなのが省スペース型電解水生成装置「LES mini」です!

毎分酸性電解水、アルカリ性電解水が2.5Lほど同時生成され、油分に強いアルカリ性電解水を使用した後、除菌を兼ねて酸性電解水を使用する。という電解水の効力をフルに使用できる機体です!

省スペース型ということでサイズは昔のご家庭にあったような給湯器程度のサイズで壁掛けのみの設置なので壁の余白スペースや一部ラックなどにも設置できます!(※他必要付属品は除く)

LES mini詳細はこちらをクリック!

何よりも生成量と付属品含め一台で全てをまかないたい!という方には、「守る水シリーズ」をオススメします!

守る水シリーズは生成量は全て同じですが、防水の個体やタンク付の機体Ⅲ、タンクレスの機体など用途や使用量に応じて選ぶことが可能です。大型機(ESS-300・ESS-100)になりますと屋外設置可能なものありますし、小さな洗濯機程度のスペースがあればタンクレスタイプ(ESS-ZERO・ESS-ZEROⅢ)を設置し水源と排水、電源さえればすぐにでも使えるものもございます。

老健系の施設や企業として導入される方が増えてきており、また最近では電解水を使った事業としてコインランドリーなどにも選ばれています。

守る水シリーズ詳細はこちらをクリック!!

まとめ

アルカリ性電解水の効力、使い方はお分かりいただけましたでしょうか?

今後SDGsの風潮もさらに高まっていくかと思います。今後は洗剤よりも環境に配慮し、減薬剤を叶える可能性のあるアルカリ性電解水がクリンリネスの定番になっていくでしょう。

今までアルカリ性電解水は専門分野の職業の方たちの間でしか広まっていませんでしたが、今後正確な情報がもっと市場に広がっていけば毎日のお掃除の救世主になることはもちろん、環境に配慮したそれぞれのSDGsの活動に繋がっていくと思います。

まだアルカリ性電解水を知らないという人が周りにいる方はぜひオススメしてみてください!

最後にアルカリ性電解水についてまとめてみましょう。

  • 塩水を電気分解したアルカリ性の水
  • 界面活性剤は入っていないが強い洗浄力
  • 酸性の汚れに強い!(油汚れ・手あか・湯あか・生ごみのにおい)
  • 重曹・セスキよりもphが高く除菌もできる
  • 素材によっては使えないものもある(アルミ系・無垢材・ゴム素材など)
  • 高いph(11以上)のものは手袋などが必要になるので注意する
  • 環境に配慮した今後の清掃の新定番になりえる水

今回は、アルカリ性電解水の種類や注意点・使い方など基本的なところを解説しました。
いろんなシーンで使えるので、お掃除の際はアルカリ性電解水で綺麗にしてみてはいかがですか?